何本の矢? – スポークの違い「メーカー別の巻」
自転車を構成するパーツの中でも大きな割合を占めている2つの輪っか「ホイール」。
乗り手の思い描く使い方やイメージによりマッチングさせるためにリム、ハブ、スポーク、ニップルの全てを選び、組み合わせることができるのが手組みホイールの真骨頂。
手組みホイールではリムとハブに意識が行きがちですが、実はそれらを繋ぎ留めているスポークも使い方やイメージに合わせて選ぶことが重要って知っていましたか?
1本500円程する組む手も震えるハイグレードなモノもありますが、今回は定番で使用する3つのメーカーを用意してみました。
トップバッターは聞いたことがある人もいるはず、星スポーク。
競輪規格をクリアしてNJS認定されているスポークも生産している、日本で唯一の国内生産スポークメーカー星工業。
競輪で猛烈なモガキでもスポークのヘッド(頭)が破断しにくく、粘り強い感触があります。その粘り強さはレース、アドベンチャー、コミューターなど様々なジャンルで活躍しています。
また、1本税抜き40円(ブラックは50円)という価格も手組みホイールへのハードルを飛び越えやすくさせてくれています。
次に控えるは、まぎれもなく世界で最高のスポークカッターを製造するメーカPhil Wood / フィルウッド。
スポークカッターはホイールを組む上で必要不可欠。 それが高品質であれば、生み出されるスポークも同様に高品質に間違いありませんよね。
より耐久性に優れており、しなやかな張り具合のある感触があります。 ロングツーリングやコミューターなど振動吸収性を高めたいバイクにチョイス。 こちらは1本税抜き80円(ブラックは120円)。
トリは、スイスの名門ホイール屋さんDT SWISS / ディーティー・スイス。
DT Swissは完組ホイールも有名ですが、リム、ハブ、スポーク、ニップルとホイールに関する全ての部品を自社で製造しているメーカー。
フィルウッドと肩を並べる耐久性もあり、比べると張りが強くパリッとした感触があります。 そのため、ロードレーサーやピストのよう踏み込んだ力をしっかりと伝達し、グンとした加速感が生まれます。 こちらは1本税抜き100円(ブラックは150円)。
こういった特性を持ったスポークが自転車一台につき約40~70本使われていくので、ホイールの組み上がりはライドのフィーリングに大きく影響してきます。 これが手組みホイールの面白いところ。
実際に手で触って見ると張りの強さなど違いが分かりやすいので是非店頭で試してみてください。
また、他にもスポークの太さなど種類がありますがそれは次回にお楽しみに取っておきますね。