雪の日にふと思う
名古屋の雪は、儚い。
朝、交通網を大混乱に落とし入れる一晩中の雪も午前中をすぎれば路肩に痕跡を残すのみ。
街中遊園地となるスノーライドを楽しむためには、タイミングを逃す訳にはいかない。
昨晩も、誰にも踏まれていない雪を求めて西へ西へ、2時間も走った頃、集中力切れからの転倒、帰宅のルートを取る。
ただ走るだけでも楽しくて、
タイヤが雪を踏みしめてキュッキュッと鳴る音に心が踊る。
雪に包まれ静かな街は、いつもと違う顔を見せてくれる。
そんな景色を見たくて、今朝も同じく余計な遠回り。
踏み固められた雪がスケートリンクのようになり。
凍りついて役立たずとなったチェーンオイルとブレーキを感じながら待つ信号待ちである自転車の生い立ちを思い出した。
Surlyが誇るデイリーバイクNo.1 SteamRoller。
アメリカはミネアポリス。
冬場、平均気温がマイナスを示し、雪、みぞれ、雨も多くなるこの街で、安全な自転車とはなんだろう?
その答えの一つがスチームローラー。
凍りついて使い物にならなくなるブレーキ。
たとえ効いたところでスケートリンクの様な路面では、タイヤがロックしたらすぐ転倒が待っている。
そんな時、固定ギアはその秘められた力を発揮する。
足の力でスピードのコントロールができる固定ギアスタイルは、突然のタイヤロック防ぎブレーキのアシストをしてくれる。
でも、只の固定ギヤを採用している競輪の自転車ではせいぜい履けたところでタイヤ幅23c。
乾いたアスファルトで最大の力を発揮する細いタイヤでは、積雪路面や凍結路面に太刀打ちできない。
でもスチームローラーの持つタイヤクリアランスは、より太いタイヤを飲み込むことができる。
なんてよく考えられた自転車だろう。
シンプルかつ実用的。
それでいて、楽しい。
最高の1台。
ちょっと欲しくなるな〜なんて思いながらの雪の日の通勤。
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耳寄りなお話になるかもしれません。
あ〜あ雪溶けちゃった。
次の雪は、固定ギヤシクロクロスでもやりたな〜。