それは心やさしき縁の下の力持ち – UNIOR Bottom Brackets Tool
カルチャークラブのレンタルピットでは、UNIOR/ユニオールというスロベニアの老舗工具メーカーの工具をご用意しています。
今回はその中でも「お!これは特に考えられていて、使いやすいぞ!」という工具をご紹介。
数多い規格が存在して時々僕らを困らせるBB(ボトムブラケット)の中で、古くからあり今でもまだまだ広く採用されていて馴染み深い、インターナルスプラインBBの着脱工具です。
UNIOR Bottom Brackets Tool With Handle ¥6,900(税抜き)
BBは自転車の中央部分に位置し、クランクの回転を後輪に伝える重要なパーツです。 ブレーキレバーや変速機と比べると露出部分が少ないので頻繁に交換する物ではなく、信頼できる工具を使って作業する事が絶対と言えます。
BBの着脱時に付き物なのが、BBカップの溝(写真のギザギザした部分)を破損してしまうリスク。
一般的な工具は、ソケットタイプの工具をBBの溝との嵌合部(はめ合わさった部分)がずれてしまわないように押さえつつモンキーレンチに力をかけるというふたつの作業を同時に行う必要があります。
モンキーレンチに力をかけることに集中しすぎるとソケットを押さえる力がおろそかになってしまい、そのソケットがずれてBBカップの溝を破損してしまうのです。 こうなってしまうと大変恐ろしく、露出部分が少ないのでプライヤーなどで無理矢理掴んで回すことも出来ないため、フレームから取り外すことが困難になることもあります。
それ対して、ユニオールの工具がよく考えられているのはこの構造。
この中心部に見えるボルトをBBの軸にねじ込むことで、BBと工具の嵌合部がガッチリ嚙み合います。
これによりBBを破損しまうリスクが格段に減り、安心してハンドルに力をかける作業だけに集中出来るのです。
取り付けはもちろん、長く愛用して固着してしまったBBを確実に安全に取り外すことにも大活躍してくれます。
ひとつのことに集中させてくれるこの工具をアメフトに例えるなら、パスを投げるクォーターバックを相手の妨害から守るオフェンスラインの様な存在ではないでしょうか。
パーツを守る、心やさしき縁の下の力持ちなのです。