順番を守ろう!
何事にも順番というものがあります。
小学生の頃は給食で三角食べをしていてご飯、おかず、汁物の順でバランスよく食べていくのが良いと教えられましたが、僕はその三角の中に好物のものがあるときはそれが残るようにして、最後の最後に幸せ気持ちになっています。
この三角食べはバランスよく食事をすることが目的でしたが、「ご飯を汁物で流し込んでしまう恐れががある」とも言われていたりするようです。 やはり順番というのは大切なようです。
そんなことを考えながらPFMでコッペパンを選んでいた土曜日の昼下がり、「長く乗っているとBBが出て来てしまうんです…」と、SOSを発信しながらとあるバイクがピットインしてきました。
「BBが出る??」、はてさて、一体どういうことだ…とクランクを外してBBをチェック。


あー…出てますね… しかも左右とも。 写真だと分かりづらいですが手で回ってしまうくらい緩んでいました。 このように緩んでいるとBBとフレームの間に隙間ができて、走行による振動でBBやフレームのスレッド(ねじ切りの山)が潰れてしまっている可能性があります。

今回は「BBが出てきたら乗らずに締め直していた」とのことだったので、BBもフレームもスレッドに変形は見られませんでした。
……「締め直していた」のに緩んでくる? これが今日のメインディッシュです。
緩んだBBをしっかりと締めていればちょっとやそっとの走行では通常は緩んではきません。 単純に締め込みが甘かったということも考えられますが、実はもう一つ原因が考えられます。
それは、締める順番です。
スクエアテーパー(BBから四角の軸が左右に出ているタイプ)に代表されるカートリッジタイプはドライブ側(右側)は締め込むカップと軸が一緒になっていて、ノンドライブ側(左側)はカップだけという構成になっています。

ノンドライブ側のカップは蓋の役割をしているため、こちらを先に締め込んでしまうと本体となるドライブ側が最後までフレームに入り切らないことがあります。
そのため、カートリッジタイプのBBは「右側→左側」の順番で締め込まなければいけません。

ガンガンと力任せに締め込むのではなく、ジワジワと体重をかけてしっかりと締め込むのがコツです。
これでクランクを回したり走行での振動でBBが緩んで出てきてしまう心配がなくなりました。
BBだけに限らず様々なパーツにも順番が存在します。
「不調になった、調べる、直してみる。」
この三角の順番を守って、幸せに自転車に乗っていきましょう!