【開けて見ないと分からない】
そのためにオーバーホールはあるのです
中を開けて見ないと分からない事は往往にしてありますよね。
例えばバレンタインの時の下駄箱。なんて下手な前置きでごめんなさい。
今回は、オーバーホール時に中を開けて発覚した出来事についてです。
依頼時に伝えられたのは、「いくらBBを締めてもクランクにガタが出るんです。」という悩みでした。
これは原因を突き止めねば!と、今回の車体に採用されていたカップアンドコーン式のBB(ボトムブラケット) を外してみると、クランクを回転させるために左右に1つずつあるリテーナーベアリングの片方が割れていました。 そして、シャフト(ハンガー芯) のベアリングが接する部分には虫食いの跡が。
原因としては、BBがガタガタしている状態で長期間乗っていた事が考えられます。 また、潤滑のためのグリスも少なくなっていました。
こうなってしまうと、いくらグリスをたっぷり入れたところでクランクの回転時のゴリゴリした感触はなくなりません。
今回は新品のBBに交換。 これで今からやって来る暑い夏もお気に入りのカフェまで気持ち良くペダルを漕げる様になりました。
BBやヘッドセット、ハブといった回転部分の内部の状態は外から見ただけでは分かりません。
僕らが定期的に行うことを推奨するオーバーホールの一番の目的は、このような外から見ただけでは分からない部分の状態を明確にする事にあるといっても過言ではないのです。
この作業はレンタルピットを利用して行なってもらえますし、メカニックスクールで覚えてもらう事も出来ます。
自転車を長く乗るための重要で大切な作業です。
難しく考えてしまうかもしれませんが、悩みこんでしまう前にカルチャークラブのドアをノックして下さいね。