シングルスピードこそギア比が大事
そもそもギア比って何?
「ギア比」という言葉、みなさん一度は耳したことがあると思いますが実は自転車を乗るうえで大事なことトップ5に確実にランクインするポイントです。
ギア比とは「フロントのチェーンリングが1回転したときに、後輪が何回転するか」という指標で、ギア比が「2.0」の場合にはチェーンリングが1回転することで後輪が2回転するということになります。
今回例となるシングルスピードでよく使われる、700cサイズで幅28mmのタイヤの場合は1周約214cmあるため、ギア比が「2.0」だと「ペダルをひと漕ぎ(1回転)すると、自転車が約4m進む」といった計算ができます。
ひと漕ぎで多く進むにはその分パワーが必要になるため、感覚的に表すとペダルを踏み込んだときの重さをイメージすると分かりやすいですね。
「フロントのチェーンリングの歯数」を「リアのスプロケット(コグ)の歯数」で割った数値がギア比となります。 シングルスピードは名前の通り前後ともギアが1枚しかないため、変速機がある自転車のように走りながら状況に応じてギア比を変えることが出来ません。
それは何を意味するかというと、どんなきつい坂だろうが向かい風だろうが同じギア比で漕ぎ続けるしかないのです… (それが直感的でシングルスピードの面白いポイントでもありますね。
スタッフバイクのギア比を見てみよう!
少し小難しい話になってきたので、カルチャークラブのスタッフが通勤メインで乗っているギア比を見てみましょう。
乗鞍エコーラインも固定ギアで登ってしまうタクミは、チェーンリングが49Tのスプロケットが16T。 ギア比は49÷16=「3.0625」。
箱根峠も固定ギアで登り切るカモは、チェーンリングが48Tのスプロケットが15T。 ギア比は48÷15=「3.2」。
次の表がチェーンリングとスプロケットの歯数ごとのギア比で、グレーになっているところが街中で扱いやすい数値になっています。 そこで見るとスタッフ2人はスピード重視のためギア比は重めを選択していますね。
ホイールサイズやタイヤの幅によってタイヤ1周で進む距離が変化しますが、700cのバイクでは一般的に次ようなイメージがよくされます。
「~2.4」:漕ぎ出しが軽い 。スピードは出し辛い。
「2.5~2.9」:中速域にはベストな街乗り向き。 スピードが上がってくると回し切ってしまう 。
「3.0~」:スピード重視。 停車からの漕ぎ出しや登坂が辛い。
シムワークスのCowCowバーのようなアップライズなハンドルでゆったり走るなら軽めなギア比、MowMowバーで攻めたライドをするなら重めなギア比。などハンドルでも変わりますし、太めのタイヤなら軽めがオススメ。 などなど、バイクの特性や走り方、地形、ライディングスタイルによって個性が現れる部分でもあります。
ギア比はチェーンリングかスプロケットで調整できるので悩んでいる方は、まず自分のバイクでどんな場所をどんな風に走ってみたいかをイメージしてみましょう!
眠っていたイチオシなアイテムたちが発掘されたので、ギア比を変更したい君や歯数が決まってグレードアップを考えている君は要チェックですよ。