緊急ピットイン – スクエアテーパー・クランクの変形
「クランクが取れました…」
今でもSUGINOを代表とするクラシカルなルックスなクランクに多く採用されている「スクエアテーパー」規格。 ボトムブラケットから飛び出している四角い軸が特徴的。
スクエアテーパーのクランクはフィキシングボルトを六角レンチやソケットレンチで約35.0N・mのトルクでしっかりと取り付けます。(ちなみにペットボトルの蓋を開けるトルクは1.0-1.4N・mとなりますので、その約30倍!)
しかしフィキシングボルトが長期間の使用による振動で緩んでいたり、事故や大きな転倒などでクランク自体にダメージが加わったりしているとボトムブラケットの頑丈な軸に本来四角形だった部分が押し潰れて変形して、今回のように走行中に外れてしまうことがあります。

取り付け部分が変形してしまったクランクはどれだけボルトを締め込んでも緩みは取れることがないのでまたすぐに外れてしまうため、そのままのクランクでは修理することは不可能です。
ピットインしたバイクは毎日使われているものだったので、カルチャークラブでストックしていた補修用クランクに丸ごと交換することですぐに修理することが出来ました。 よかったよかった。

フィキシングボルトやボトムブラケットが緩んでいるとペダルを踏んだ時に「ギシギシ」「キィキィ」と軋むような異音がすることがあります。 長く乗り続けている方、事故や大きな転倒をしてから修理をしていない方、走行中にクランクがすっぽ抜けて危険な目に遭ってしまう前に是非修理相談に来てくださいね。 長く安全に乗るためには日常的な整備や異変の気付きが重要ですよ!!