カルチャークラブ7年目の航海へ
本日1月18日、CULTURE CLUBは無事に6周年を迎えました。
名古屋の主要駅から少しばかり離れた松原というエリアで、自ら調べて自ら手を動かせるレンタルピットやメカニックスクールの開講など、少しエキセントリックに思われがちな物事の考え方に共感して楽しんでいただけるみなさん、遠方からわざわざ立ち寄ってサイクリストやバイシクルショップのみなさん、そしてサークルズグループの仲間たち支えがあったからこそ、今こうして回顧しながらキーボードに指を走らせることが出来ていると実感しています。
本当に心からの感謝を込めて、いつもありがとうございます。
昨年7月にはリニューアルと言えるほどの大改装で多くの職人さんの手によって立派なガラスの表構となり、夏は暑く、冬は屋外より寒かったあのフルオープンだったガレージらしい店構えがもう懐かしく思えています。 あの改装を経たことで、現状と向き合って改善と再構築をして挑戦していくことの難しさと歓びを今まで以上に常々実感するようになりました。 モノの構成は「理解・分解・再構築」とはよく言ったものですね。
さて毎日を共にする自転車事情はと言うと、依然として続くインベーダーたちの感染拡大やニュータイプの猛威によって既にみなさんも知っての通り、自転車業界でも煽りを受けていてフレームやパーツの供給遅れや在庫不足が長引いていました。 メーカでは今までの在庫があったり様子を見つつ生産ラインを動かせていた2020年はまだそこまで大騒ぎする程ではなかったのですが徐々に影響は多くなっていき、昨年に入ってからはあのシマノでさえもMTB用ブレーキインナーワイヤーが3ヶ月在庫切れとなることもありました。
また、大手有名ブランドでも完成車やフレームの入荷が遅れたりカスタムやゼロ組みでもパーツが不足してお渡しまでに今まで以上のお時間をいただくことがあり、ご不便やご迷惑をおかけしてしまう場面が多く出てきてしまっていました。
そういった品薄状態に左右されないように見える、本来見向きもされず放られてしまっていたパーツのユーズド品たちで何でもかんでも上手く解決すれば喜ばしいのですが、どうしても年代や異なる規格の壁は壊すことが出来ないこともあります。
しかし人間は窮地に立たされると知恵を絞って試行錯誤し、時に失敗し、そして閃きによって生まれた一条の光を頼りにして行動するスキルを自然と会得するようにDNAにプログラムされているようで、いつ入荷するか分からない新しいモノばかりに手を伸ばして空を切るのではなく既に所有しているモノを見直し、対話し、自身の現状や思い描く将来に寄り添った形へと変化させることが可能だったりするのです。
自転車に限らず何事に対しても「自分の使い方や考え方に合ったモノ」を深く理解し、実現するために何が必要なのか、 何をしなければいけないのか。 それを考えている時こそ「自分が好きでいるモノ・コト」を続けていくヒントが見つかる最大のチャンスではないでしょうか。
ヒントに繋がる無限のアイデアが漂う思考の海に自ら飛び込んでいくのは怖いかもしれませんが、僕たちスタッフだけでなく職種やジャンルの垣根を越えて、愛すべき隣人PINE FIELDS MARKET、みなさんの中にも存在するその”海”から掬い上げていければと強く思っています。 そして、その先に出来上がる宇宙船で共に大海原へと航海をしていただけたら幸いです。
どんな環境でも変化と挑戦を楽しんでいる7年目のカルチャークラブもよろしくお願いいたします。
Text by CULTURE CLUB 加茂 響