Think local
ご無沙汰しております、マコトです。
異国の地で生活を始めて約1ヶ月が経ち、どうにかこうにか日常業務に余裕も見えてきましたので、ココ数日思っていたことを書かせていただこうと思います。
いつも米国に来ると「コッチは、アレがあってコレがあっていいな〜、やっぱ最高だぜ!」なんて思っていたのですが、今回は何やら違うのです。
「日本が恋しい」とかいう感情はいつも様にないのですが、今回は日本の事、いや名古屋の事をよく考えるのです。
今、暮らしている街はオレゴン州”ポートランド”。
都市圏の人口は、我が街”名古屋”とさほど変わりません。
名古屋と少し違うのは、この街が全米屈指のバイクタウンであり、CultureClubでも入荷するとすぐ売り切れる”Chrisking”の本社があったり、”Breadwinner”のようなハンドメイドフレームのビルダーたちが多く住んでいる所なこと。
そして、名古屋と大きく違うのは、バイクタウンであることを証明するかのように、街中に整備された自転車レーン・駐輪場・自転車移動のための案内板の多さなど自転車を乗るのに少し便利な作りをしている所です。
(このサインが施された道が山のようにあります)
(駐輪場は、色々なところに少しずつ、無論スタンドがなくても大丈夫なやつです)
(市内に多くある看板には、バイクレーンのつながりや主要箇所への距離や所要時間なんかが書いてあります)
そう、いっけん自転車にとても乗りやすそうな街です。
でも、自転車に優しい街づくりがされてるからといって誰も彼も自転車に乗っているわけでもないのです。
トップの写真が表すように、朝夕どころか平日は昼間でも主要道路は大渋滞。
空いていれば20分でたどり着くところも40分50分はザラにかかるのです。
こんな時は「自転車に乗れば良い」と自転車乗りは知っていますが、渋滞がなくならないのは車に乗る人が減らないからですよね。
つまり、「全米屈指のバイクタウンだって」「果てしない渋滞だって」車に乗る選択をする人のほうが多いのです。
さらにこの街の気候条件は、自転車を乗るのに快適とはいえません。
夏は、最高だといいます。(みんなが言うのでそうなのでしょうが、残念がら夏に来たことがありません)
でもそれ以外の季節は?
雨が多く、冬は寒いです。
実際、ココ一ヶ月。ほぼ、毎日雨が降ります。
これだけ毎日、雨が降ると、
「そら〜、自転車なんか乗らんは・・・」
そう、思います。
でも、何度も書きますが、この街は全米屈指のバイクタウンです。
では、何がこの街をバイクタウンにしているのでしょう?
答えは出ていません。
でも、彼がヒントをくれた気がするのです。
ジェレミー・ダン
”The Athletic”のショップに彼を訪ねた時、こう言っていたのです。
「ポートランドは渋滞がひどくてその間を自転車で乗るのは嫌なもんさ、でもニューヨークやサンフランシスコよりマシさ。冬も雨が降るから自転車は乗りにくい。でも、それがポートランドで、ココが僕の街さ。」
この言葉、すごく印象に残っているのです。
僕は、名古屋で暮らして居ますので名古屋の悪いところはよく言いますし耳にもします。
「アレがない、コレがない。」「ここが駄目、アレがだ駄目。」と。
でも、恥ずかしながら「それが名古屋だろ、僕の街さ」と言えた事は、ありません。
こう考えることの出来る人の数の差が、名古屋とポートランドの差の一つなのかなと思ったのです。
そう、今回の海外派遣ではより深く名古屋のことを考えるいい機会になっています。
そこでこのブログを読んでいただいた皆様にも、名古屋への興味と関心を持って頂けたらと思ったのです。
名古屋で育ってきた僕は、まだ、しばらくは名古屋にいるでしょう。
そしてCultureClubに関わりながら「名古屋の街を世界屈指のバイクタウンへ」とかではなく、今より「少し自転車に乗りやすい街」になったらと思い、この街”ポートランド”のことをお伝えできたらと思います。
日常は、コチラから発信していますので、是非チェックして下さい。
それでは、また近日。