ライナー管よ、何処に。 – 余ったアウターワイヤーの活用方法
今回はBB / ボトムブラケットの裏を少し覗いてみましょう。
多くの自転車のインナーワイヤーは、ハンドルからボトムブラケットの下を経由して前後のディレイラーに向かいます。 この時に樹脂製のケーブルガイドがあればいいのですが、スチールフレームの場合にはワイヤーガイドが溶接されていることもあります。
インナーワイヤーをそのまま通してもよいのですが、変速の度にフレームとワイヤーが直接擦れることで塗装が削れてしまうだけでなく、インナーワイヤーが傷ついて消耗が早くなってしまいます。
フレームとワイヤーを守るライナー管
そこで活躍するのがライナー管と呼ばれる細いチューブのようなモノなのですが、これがあまり手に入れづらくメンテナンスしようと思った時になかったりすることがあります。 もちろん、ライナー管だけで買うこともできるのですが、今回はアレから作り出してしまうという内緒のお話です。
用意するのはシフター用のアウターケーブル
ワイヤー交換などをして、数十cm余ったりしている方はチャンスですよ。
カッターを使い、ゴボウを笹掻きする感覚で外の被覆層だけを削ぎ落とします。この時にあまり深く刃を入れると次の層に噛んでしまうので、慎重にシャッシャッと。
そうすると金属のワイヤー層が出てくるので、ニッパーやワイヤーカッターなどでパチンとすれば中心にあったライナー管だけが手に入ります。
今回のライナー管は、シフトワイヤー用になります。 ブレーキ用のインナーワイヤーは0.4mm太いので使用することができないのでご注意を。 あとはライナー管を欲しい長さにカットして、潰れた断面を千枚通しなどで丸く修正したら完成です。
最初の画像のようにBB下のケーブルガイドでも、インターナルフレームのワイヤー通しでも活躍しますね。 他にもインナーワイヤーとフレームやパーツが接触してしまっている箇所に通すことでフレームも守れますし、ワイヤーの動きもスムーズになります。
中途半端に余ったアウターケーブルも捨ててしまう前にバラしてみたら、ユーズドパーツと同様にまだ何かに使えるかもしれませんよ。