【インチダウンでボリュームアップ】
ホイールサイズの変更、それは安心して乗るために。
先日オーバーホールでピットインした1台。
数年乗っていなかったけど、安心して乗れる様にして欲しいとのご依頼でした。
まずは交換が必要な消耗パーツがないか確認していると、シフターのカバーが割れてしまっています。 せっかくオーバーホールしてピカピカの車体になって帰ってくるので、これは新品に交換しておきたいポイント。
何段変速かリアハブを見ると、内装4段のSHIMANO INTER4/シマノ インター4でした。最近見かけないのもそのはずで10年以上前に製造が終了しているモデル。 それに伴い交換したかったシフターのスモールパーツも製造終了してしまっていました…
割れてしまっていたシフターはまだ変速機能は生きていましたが、今後も長く乗ることを考えて現行の内装5段のインター5に変更する事に。
そうなるとリアホイールは内装5段のハブで組み換える必要が出て来たのですが、そのときこの自転車のオーバーホールをご依頼された女性の方の「タイヤが細くてちょっと怖くて乗らなくなっちゃった…」という言葉が頭をよぎりました。
そこでふと思いついたのが「ホイールを組み替えるなら、ホイールサイズを変更して太いタイヤが履ける様にしよう」と言う作戦。
元々のホイールサイズは20インチでも通称「451」という細いタイヤがメインのリムサイズで、 ロードバイクスタイルの小径車に多く採用されています。
そして今回変更したのは20インチのもうひとつの、通称「406」という太いタイヤがメインのリムサイズです。 このふたつの数字はリムの直径を表しているので、今回の場合は「20インチの451を406にインチダウンした」といことになります。
この作戦により、元々は約28mmだったタイヤが約47mmと1.6倍近くもの幅のアップに成功!! (シフターも新しくなって、気持ちも新たに乗ってもらえるはず!
ブレーキがリム径に依存しないディスクブレーキを採用している車体に多く見られるホイールサイズの変更ですが、今回の車体も同じく依存しないローラーブレーキを前後共に採用していたことで実現することが出来た少し珍しいパターンでした。
お気に入りの自転車だけ、どここがちょっとなぁなんて些細な不満でもいいので、いつでも気軽にご相談ください。
安心して乗れる様に出来るヒントは意外な所に転がっていたりします。
それを見つけて、自転車のことをもっと好きになってもらうのが僕らの役目ですから。