石の上にも三年
世界屈指のバイクタウンであるポートランドのコミュニティーサイクルセンターで、シゲさんがゲットしてきたユーズドフレームがここ名古屋で再び大地を踏み始めます。
SPECIALIZED HardRock CultureClub SP ¥75,000-
緑掛かった深い紺色にアクセントカラーの黄色のロゴが今となってはモダンテイストな、スペシャライズドのフルリジッドのMTBフレーム。
2000年前後のモデルのハードロックで、26インチホイールサイズと緩やかにベントしているフロントフォークから、しっかりとした安定感を覗かせてます。
より走破性と高速性に優れた29インチと、加速性と走破性を兼ね備えた27.5インチ(650B)が現在はほとんどで、26インチホイールサイズのバイクが新しくラインナップされることは少なくなりました。 しかしながら、クイックな加速性はトレイルに限らずストップアンドゴーが多い街中での快適さをサポートしてくれるため、今でも根強い支持があります。
そんな26インチのホイールは、メイドイン オーストラリア時代のVelocity AERO HEATのゴールドリムでバチッとハンドスパン。
AERO HEATは24mmというワイドで高い剛性は段差の多いアーバンライドはもちろん、トレイルでもしっかりと振動を受け止めてくれます。
ロングライザーではなくアップライトなハンドルで上体を起こし、リラックスして乗りやすいアッセンブルにしてみました。
グッと首を持ち上げるために、この時を待っていたと言わんばかりのあのステムをインストール。
当時からも信頼されていたニットー製のSpecialized Stump Jumper 1985 teamはSimWorksのダーティーロンダと同じく胴部分にワイヤーが通るホールがあり、ステムに擦らせることなくスムーズに美しくカンチブレーキまでの道筋を描くことができます。
ユーズドフレームならではですが、前のユーザーが貼ったかもしれないステッカーはポートランドからのお土産話としてあえて剥がさずにそのままに。
前のユーザー、もしかしたら前の前のユーザーがポートランドの名店The Bike Galleryで出会ったのかもしれません。
アメリカでどこを走っていたのでしょうか。 トレイルか、コミューターか、思いを馳せて懐かしむのも一興。 新たなユーザーとして様々な土地を踏み、風景を見に行くのもまた一興です。
ユーズドですが大きなキズやヘコミもなく、まだまだ十分に乗って頂けるフレームです。 そして、今回もカルチャークラブのユーズドパーツをチューンナップして組み上げています。
Frame(USED) | SPECIALIZED | HARD ROCK(Top:545、Seat:480) |
Stem | NITTO | Stump Jumper 85 Stem Made |
Rim | Velocity | AERO HEAT |
Hub(USED) | SHIMANO | Deore |
Tire(USED) | KENDA | KADRE 26*2.10″ |
Saddle | WTB | ROCKET COMP |
Shifter(USED) | SHIMANO | SL-M590 |
自転車は一度組まれて完成はしますが、そこで終わりではありません。 子から孫へ、は大袈裟かもしれませんが人から人へと、各々のスタイルに染まりながら手渡されていきます。
古いフレームでも現行のパーツやユーズドのパーツを上手に組み合わせてあげれば、また同じように、いや昔以上に楽しく風を切ることができると信じています。